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<声明>
奥村さん過労死裁判高裁勝利声明
―再び巨大企業NTTの横暴を断罪―
2006年7月21日 通信産業労働組合
1、7月20日、札幌高等裁判所(伊藤紘基裁判長)は、NTT東日本旭川営業支店勤務だった通信労組組合員の奥村喜勝さんが研修中に過労死したのは、NTT11万人リストラの強制配転を前提とした長期研修によるもので、NTTの不法行為責任(民法715条の使用者責任)があるとして、昨年3月9日の札幌地裁判決を全面的に支持し、会社の控訴を棄却する歴史的・画期的な判決を下しました。 全国の皆さんのご支援で勝利できたことに心からお礼を申し上げます。
2、NTT東・西会社は、事業の「構造改革」(電話からIP・ブロードバンドに転換)と称し11万人のリストラを進めるために純粋持株会社NTTが2001年4月に発表した「三ヵ年経営計画」をどのようなことがあっても完遂する必要がありました。そして、このリストラの最大の目的が「構造改革」によるコスト削減でした。 日本の高度成長期に国策として電話の普及がすすめられ、毎年大量に採用された労働者(約6万人)が50歳代の中高年になっていました。会社は不当にも長年にわたり全国の電話通信網・ユニバーサルサービスの発展と維持に努力してきた労働者を邪魔な人材としたのです。 2002年5月、NTTは、圧倒的多数の50歳以上の労働者を退職に追い込むために脅しの仕掛けを作り、11万人リストラ計画を強行しました。その手法が「50歳退職・賃下げ再雇用」制度で、「会社選択」と称して「従前の仕事のまま地元で地域子会社に行くか」それとも「NTTに残って従前の仕事と全く違う高度な仕事で全国配転か」の二者択一の選択を迫ったのです。多くの労働者が悩みに悩んで、結局は「50歳過ぎて、いまさら仕事を変更できない。家族と離れて単身の転勤はできない」と、やむなく「退職・賃金三割カットの再雇用」に応じる苦渋の選択をしたのです。
3、当時奥村さんは、通信労組旭川分会の分会長であり、こんな会社のやり方を許すことはできないと悩み抜いてNTTに残る決断をしたのです。奥村さんが受けた「研修」は、遠隔地への異職種配転を前提としたものでしたが、研修内容は実際の仕事に役立たない、「嫌がらせ」の研修といえるものでした。この研修が奥村さんを死に追いやりました。
4、判決は、奥村さんの死亡原因が「NTTリストラによる長期の宿泊を伴う研修による精神的、身体的ストレス」の他に、「労働者に二者択一を迫ったリストラ強行によるストレス」も認定しました。企業の利潤追求のために労働者に一方的な犠牲を強いるリストラを断罪した画期的な判決です。
5、私たちは、NTTがこの判決の重みを真摯に受けとめ、不当な上告をせず、奥村さんに謝罪し判決を遵守することを強く要求するものです。 私たちは、NTT11万人リストラ「構造改革」に反対し、違法な「50歳退職・賃下げ再雇用」制度の廃止に向け奮闘することを表明するものです。 以上
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